ひろしさん こたえ>
ストマイだけは抗生物質のストレプトマイシンで細菌に有効なもので、これは他の殺菌剤とは性質が違います。
植物の病気の原因はほとんどが細菌ではなくて、カビの仲間真菌類です。この真菌の種類によって得意不得意があるのです。ストマイは真菌性の病気には効きません。悪臭のある細菌性の軟腐に有効です。
菌の種類により一応効能が期待できるリストはあるものの、実際には病原となる真菌が特定できない場合がほとんどであるので、広い範囲の菌類に有効なものをお勧めするわけです。
斑点性の病気ならマンネブダイセンで99%足ります。細菌性ではない軟腐症状にも有効です。個人的にはマンネブダイセン(最近入手しにくいらしいので同じ成分の)エムダイファーをお勧めします。エムダイファーはマンネブダイセンと有効成分はまったく同じものです。
効能書きからの判断ではジマンダイセン(有機硫黄系)がもっとも有効範囲が広いように思えます。ついでベンレート(カーバメート系)、マンネブダイセン(有機硫黄系)と続きます。
私が長年使っていて植物に対しても人に対しても薬害の皆無のマンネブダイセンをお勧めするのはそんなわけです。
ただダイセン系もベンレートもフザリウム感染症には効かないですね。オーソサイド(有機塩素系)に多少の予防効果があるという伝聞があるので、フザリウム感染症の予防の必要がある場合にはオーソサイドを使ったほうが、他のものよりは防げるのではないか?という程度です。
まーしぃさんの症状もフザリウムの可能性もあるように思いますのでオーソサイドで良かったのだろうと思います。
私は実際にはフザリウム感染症はセントポーリアでの経験しか無く、ランでは他の属も含め全く経験が無いのですが、この掲示板ではフザリウム感染症と思われる症状が多いので多少当惑を感じています。フザリウムは複茎性の場合はバックバルブ側からの感染であれは簡単に「切除」で済むのですが、胡蝶蘭は単茎性で茎が短く感染直後に処置しないと間単に手遅れになり有効な薬剤が無く、致死率が高い病気です。
この掲示板でもフザリウムと思われるもので一命を取り留めた株は9ヶ月ほどで二株あるかどうか?ほとんどが手遅れでした。
それとは別に、何かの刺激をきっかけにして健全に見えた株がまるで崩れるように細菌性ではない軟腐症状で枯死するケースも何例か(ホームセンター時代も含めて)経験しています。これなぞ、共生菌のリゾクトニアの一種(糸状菌で、同属はほとんど病原菌です)が本性を発揮して宿主(実際には搾取されているので悪代官?)を食ってしまったのではないか?と思うときがあります。ラン科植物には胡蝶蘭よりすごい種がたくさんあって、樹木の病原菌であるナラタケ菌の菌糸を食い物にして葉緑素も持たずに開花結実させている剛の者もたくさんいるのですから、、、おそらく食い損なうと食われるというような「共生?寄生?関係」なのでしょう。
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